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第8回「地域企業論」を開講しました

 2019年度前期科目として開講している「地域企業論」では、地域における中小企業のアイデンティティを認識するという趣旨のもと、主に西京区内でご活躍されている事業主様等を毎回ゲスト講師としてお招きし、事業内容や地域との関わりについてお話しいただいています。

 2019年6月4日(火)の第8回目講義では、京都市を代表する農業地帯である西京区大原野地域で農家を営まれている田中クロスケ氏にお越しいただきました。大原野の野菜は、西京区における代表的な地域資源として知られています。また、平安時代あるいはそれ以前からの歴史を有した農業地帯であり、他地域では簡単に模倣できない競争優位を持っています。しかしながら、農家人口の減少やマーケティング活動の不足などの課題を抱えており、十分な経済効果を得ているとは言えない現状にあります。

 そのような中で、クロスケ氏は大原野の野菜の魅力を伝えるために、現状を打破するための多彩な試みを行われています。美味安全野菜栽培士の資格を持つ同氏は、いわゆる6次産業化に独自で取り組まれており、高付加価値の野菜を生産・加工し、多様な販売形態を展開してこられました。例えば、「クロスケ朝市」というネーミングで、街中の飲食店・レストラン・八百屋・カフェ・洛西地域の様々なマルシェ等において販売所を設置されており、これはまさに地産地消の好例と言えます。加えて、各所における販売所の設置は、高齢化に悩まされている洛西地域の憩いの場として、地域活性化の機能も果たしています。

 今回、学生たちは農業という生活の根幹に接することで、農業を活用した地域活性化の具体的な方法や可能性を学び、日常の暮らしを考え直す良い機会となりました。

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